絶叫シンデレラと狼女⑤
しばらくすると、エレベーターが上がってきました。
戻ってきたのは、さっき逃げていった友人たちでした。
そりゃそうですよね。
なにしろ、靴を忘れていますから。
けれど、開いたエレベーターからは誰も降りてきません。
その代わり、エレベーターの中からゴソゴソと物音が聞こえてきます。
私はそのままエレベーターを見つめていました。
すると、ドアの影から、友人二人がそろってヒョコッと顔を突き出しました。
まるでトーテムポールのように、縦に並んで。
「え……なにしてるの?」
私が声をかけると、二人はまた雄叫びを上げました。
「み……未依ちゃん、大丈夫だったの? さっきの……」
「ああ。うん、大丈夫。」
「未依ちゃん、なんで逃げなかったの?!」
「え、仕事あるし……?」
私にとっては、ただそれだけの理由でした。
けれど、友人二人はまだかなり怯えている様子でした。
「私たち、さっき……」
そう言って、二人はさっきの出来事を話し始めました。