幽霊の足音に我慢の限界が
そんなある日、またハヤシさんの出現にビクッとなった瞬間、私の中の何かがキレました。
「ハヤシさん!!
もっとしっかり歩いてください!
足音が全然しないんですよ!
幽霊と区別がつかないんですよ!」
――完全におかしくなった瞬間でした。
そして、わけもわからないまま、
「えっ……えっ……」
と、カオナシのように戸惑う声を出しながら、足音を立てて歩く練習をさせられる、かわいそうなハヤシさん……。
こんな頭のおかしくなった女と、二人きりで仕事をする羽目になったハヤシさんが、本当に気の毒です。